シリコン製品で洗面所の床がツルツルになって危険な場面に遭遇したことがありますか?

【 ノンシリコンはシャンプーだけ…??? 】

このところのテレビのCMでは、“ノンシリコン・シャンプー”の製品が多く見られ、すっかり定着した感がありますね。
大手のドラックストアに市場調査してきました。
棚の1番手に取りやすい場所には、数社の「ノンシリコン」のシャンプーが陳列されていて、タグにも「ノンシリコン・シャンプー」が強調されていて、まさに“売れ筋商品”という感じでした。
もちろんシャンプーとセットで販売されているトリートメントやコンディショナーもチェックしてみましたが、こちらは何と!!。。。。。
「ノンシリコン」のトリートメントではないんです。
集中ヘアケアパックや、ヘアオイル、ヘアミスト等など、ほとんどの商品がシリコン入りでした。
しかも成分表では、上位に書かれていましたから、“シリコンの塊(かたまり)”みたいな製品でした。

ドラックストアには、山のように様々な商品が、所狭しと陳列されていて、何が自分に合っているのか、選ぶのも一苦労ですね。

【 スタイリング剤までもシリコン入り 】

そして、スタイリング剤のコーナーでも、ワックスやムース、スプレー類にいたるまで、ボトルの裏に書かれている全成分表記には「ジメチコン」などの○○メチコンという文字が多く見られました。
当然、スタイリング剤は“朝付けて夜シャンプーするまで付けっぱなし”なのが一般的です。
しかもセット力を保持するためにカチオン系界面活性剤という「くっつける成分」が、たくさん配合されています。
この「くっつくための成」分と吸着性の良い「シリコン」がタッグを組んで、さらに強力で取れにくいバリヤーとなります。
この強力な膜が、を毎日、一生懸命、髪を大切に想っている人ほど、真面目にケアすればするほど、シリコン入りの多くの製品を毎日、毎日髪に塗り込み、シャンプーだけは「ノンシリコン」を使っているから大丈夫…と安心していてもよいのでしょうか。

CMの美しい映像に惑わされますが、商品の本当は見慣れないカタカナばかりの“全成分表示”にしか書かれてはいません。

※シリコンの表示名には共通する部分が多くあります。以下のどれかが成分名に入っていればシリコンと考えて間違いありません。
メチコン」「シロキ」「シリル」「シランこれらがシリコンを表す表示になります。
カチオン系界面活性剤
の毒性とは

衣類の柔軟剤、髪のトリートメントなどに配合されている界面活性剤の毒性は、スポンサーへの配慮などもあり、一般的には取り上げられません。特に「くっつける界面活性剤」のカチオン系合成界面活性剤は、残留性が高く、殺菌効果もありますので、皮膚を対する刺激性もあります。柔軟剤でかぶれる人は、このカチオンに反応しているのです。


化学(バケガク)の世界では、日進月歩で絶えず新しい成分が生まれ出されます。
シリコンも数十年前よりもさらに進化し、安全で使い勝手の良い成分として、様々な分野で使われています。
化粧品業界で使われているシリコンも「揮発性のシリコン」や「水溶性シリコン」、「変成シリコン」など様々な性質のシリコンがあり、ボトル裏の全成分表をみても、どれが比較的落ちやすいシリコン皮膜なのかは、よほどの専門家でないとわかりづらいのも確かです。

いずれにしてもシリコンが入っていても特に気にならない、髪がサラサラになるんだったらいいんじゃない…という方もいらっしゃいますので、お好みでお使いいただかれると良いと思います。

シリコンは正確にはシリコーンと
呼ばなければいけないのですが…

シリコンは、ケイ素を含む高分子化合物で、化学反応によって作られる完全人工物です。

YESかNOかではなく、上手に使いこなして、活用していかれることが大事かと思います。
日常的に使うのではなく、たま〜に使う程度に

髪の毛への作用は、キューティクルに付着し、コーティングすることです。手触りをよくしたり、ツヤを出すなどの効果があります。コストも安価で作れるうえにダメージヘアなども瞬時に手触りを良くすることができるため、シャンプー以外にも、トリートメントやヘアスプレーなどにも非常に良く使われます。
しかし、シリコンのその効果は髪をコートするだけで髪を補修したり、浸透して保湿するような効果はありません。
ですから本気で髪を良くしたい人は、いくら一生懸命、シリコン入りヘアケア商品をつけても、あまり効果は期待できないでしょう。

シリコンに関しては賛否両論がありますが、100%悪いとか良いというYESかNOかではなく、上手に使いこなして、活用していかれることが大事かと思います。 
例えば、ダメージヘアーで髪がパサパサの方が、明日お見合いで何とかしたい・・・という場合は緊急避難的にシリコンでコーティングすれば、とりあえずのツヤは取り戻せるので、非常に便利な素材です。
しかし、毎日のお手入れで、日常的にシリコンでコーティングされることに不安が残ります。
いずれにしても、本当に納得ができるまでは、アクセスでは絶対に使わない素材であることは変わらないでしょう。


シリコンは髪と頭皮には“いらないもの”と考えています。
美容師さんにぜひ読んでほしい!!


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